分割学習 (Chunking)

 英文を細切れにして覚えることを「分割学習」(Chunking)と言います。これは、大きな情報やテキストを小さな塊やチャンクに分割し、それぞれを個別に覚えてから全体を組み合わせて理解する学習手法です。この方法を使うことで、情報をより効果的に記憶しやすくなります。

 He has been waiting for the bus for a long time.

 彼は長い間バスを待っています。

 上記の文書を覚えるには、いくつかの文節に分解して記憶します。

He has been waiting彼は 待っています。
for the busバスを
for a long time.長い間

They have been talking on the phone for a while.

彼らはしばらく電話で話しています。

上記の文書を覚えるには、以下の文節に分解して記憶します。

They have been talking彼らは 話しています。
on the phone電話で
for a while.しばらくの間

 文書を分割する事で短い文書となりより記憶しやすくなり、また自分の記憶できている部分と記憶できていない部分が鮮明となり、記憶できていない部分に集中することがでます。

以下が、分割学習のコンテンツとなります。

英会話で必要な英文法 分割学習(Chunking)https://docs.google.com/spreadsheets/d/1NSoRjc2Vdt0iB1u5U3FCLtIRagjh39hzNuQJp7gMtGM/edit?usp=sharing

記憶の仕組み

単純な繰り返し学習は、効率が良くない

 英語学習でも国語の学習でも単純な繰り返し学習は効率が良くありません。

 人間の記憶が短期記憶から長期記憶に変更する為には、海馬と言う脳の部位がこれは必要な情報だと判断する必要がります。この事によって長期記憶へ移行します。

 命に関わる情報は、通常長期記憶に移行します。太古の昔、人間が狩に出かけたり、食物を取ったりする為には、地理的な情報を記憶する必要があります。狩に出かけた自分の住まいに戻る必要があり、どこで狩をしたら効率が良いか、どこに行けば食物が取れるかは命に関わる情報でした。つまり場所に関連付けると効率良く記憶する事が可能です。これは場所法(メモリーパレス、キケロの座の方法)と言う記憶術に応用されています。

 ※場所法を使ってみたい方は、こちらから

 現代人が記憶したい内容は、命に関わる内容でない事が多いので、結果として現代人は、覚えたい事柄をなかなか覚えられないと言う状況が生まれます。

 実は、その様な直接命に関わらない情報でも短期記憶から長期記憶に移行する簡単な方法があります。そして、それは実に単純です。

 『何度も繰り返し思い出す。』

 えっ、そんな事でと疑問を感じる人もいるかも知れません。

 先ほど、短期記憶から、長期記憶に移行するには、海馬が判断すると述べました。命に関わらなくても何度も思い出すと言う作業を繰り返すと、海馬は、これは必要な情報だと判断するようになります。当然その記憶は、長期記憶へと移行します。

 何度も思い出すと言う作業は筋トレと同様です。通常筋トレは肉体の筋肉を鍛えます。何度も思い出すという作業は脳細胞のシナップスに刺激を与えてより強い神経回路を築きます。この強い神経回路こそが長期記憶となります。

 Shared Study アプリ第二言語習得論を考慮し効率よく繰り返し思い出すと言う作業を強制します。この繰り返しによって効率よく記憶出来るように開発されたアプリです。

 是非、このアプリを使用して記憶の定着率を実感してみて下さい。

 最後に、人間は忘れる動物です。また忘れたなど悩まずに忘れたら再度憶えれば良いのです。

画像 著作者:kjpargeter/出典:Freepik